「やったー!」「快挙ですよ!!」「祝!」「強すぎる…」
そんなチャットが飛び交った休日がありました。
実は、「7つの習慣J®」の導入校でもある、岡山学芸館高校が全国高校サッカー選手権で初優勝したのです!!!!!!!
岡山学芸館高校と言えば、今から17年前当時は学習塾をメインに展開していた「7つの習慣J®」を学校として初めて導入してくださり、私たちの新たな可能性を切り拓いてくださった学校でもあるのです。
以来、同校では「7つの習慣J®」を高校1年生の必修として展開し、学校改革の一つとして取り組んできてくださいました。
詳細は下記の記事から
社内では準々決勝を勝ち上がったあたりからソワソワ…。
準決勝では、サッカー選手権の常連校でもある神村学園(鹿児島県)にPK戦の末、勝利!
そして、1月9日。いよいよ決勝戦へ。
▼会場で応援しているメンバーから送られてきた写真(その1)
当日は会場で一緒に応援させていただく者、テレビで中継を見る者、スマホで試合状況を逐一確認する者、それぞれのスタイルで声援を送りました。
そして優勝の瞬間!
▼会場で応援しているメンバーから送られてきた写真(その2)
今回の岡山学芸館高校をはじめとして、多くの「7つの習慣J®」 の導入校がサッカー選手権、甲子園、春高バレー、吹奏楽など全国で活躍されています。そのたびに、自分たちのことのように嬉しく、応援にも力が入ってしまいます。とにかく今回も本当に嬉しいニュースでした。
そして本題はここから!
後日、ここまで強いチームをつくりあげられた高原監督(「7つの習慣J®」のファシリテーターでもいらっしゃいます)と今や全国を代表する素晴らしい学校づくりに取り組まれている教頭の小笠原先生にお話を伺いました。
『コツコツが勝つコツ』サッカー部監督 高原先生インタビュー
―優勝、おめでとうございます!まずは優勝の瞬間のお気持ちをお聞かせください!
高原監督:さまざまな感情がこみ上げてきました。これまで学芸館サッカー部員として悔し涙を流してきたOB達の想い、ピッチで逞しく戦った選手達の姿、スタンドから多くの声でサポートしてくれた応援メンバーの姿を見ると自然と涙が溢れてきました。本当に日本一になったんだと心の中で、様々想いが湧いてきました。
―監督になられてから20年近くになられると思いますが、いろいろな想いがあったことと思います。高原監督は「優勝」を目指すチームをつくるにあたって何が最も必要だとお考えでしたか?
高原監督:やはりチームとして同じベクトルを持つこと。戦術的要素もありますが、「熱」が絶対に必要だと思います。情熱を持ち続けてやり通す気持ちがなければ日本一は取れなかったと思います。『コツコツが勝つコツ』この言葉が全てですね。選手、指導者、保護者が三位一体となり、共闘することの大切さを実感しました。
―「コツコツが勝つコツ」素敵な言葉ですね。ちなみに、高原監督は選手や生徒を指導するにあたり普段から心がけていることや大切に考えていらっしゃることはどんなことですか?
高原監督:オフザピッチです。生徒たちがグラウンド以外の生活でどれだけ自分で自分をコントロールできるかが大切だと思っています。高校生である以上、学校生活が基本になります。適当な事をやっている者は良い想いはできないと生徒には常に話をします。
―まずはサッカーの技術の前に自立があるということすね。
高原監督:そうですね。何か問題があれば、すぐに対応し、改善策を考えさせます。もちろん部としてペナルティーを与えることもあります。強制の先に自主性があると思うので、オフザピッチ、オンザピッチ両面において自主性を高めるように心がける指導をしています。
―人間性教育をこれまで大事にされてきた御校の取り組みに繋がります。高原監督は「7つの習慣J®」のファシリテーター(授業を担当)でもありますが、「7つの習慣J®」は役立ちましたか?
高原監督:様々な成功者の事例など、生徒にとって具体的に分かりやすいコンテンツだと思います。パラダイム一つをとっても、パラダイム転換、物の見方、考え方など普段意識していないことの中にも間違ったパラダイムがあるなど、多くのことが学べる授業です。特に、自分の目標を明確に持つことの授業では、なんとなく一日を過ごす意識から、計画性を立てて、過ごす時間のコントロールができるようになったと思います。私自身も限られた時間のコントロール、目標から逆算した計画をたてる事で、今回の日本一に繋がったのかもしれません。
―嬉しいお言葉、ありがとうございます。御校や生徒さんにとってお役に立てていれば嬉しいです!このたびは本当におめでとうございます。
そして、小笠原教頭先生にもお話を聞きました。小笠原先生には、サッカー部はもちろんのこと、学校全体の取り組みについても伺いました。
『何でもできるチャンスがある学校に』岡山学芸館高等学校 教頭 小笠原先生インタビュー
―このたびはおめでとうございます!まずは小笠原先生にも全国大会優勝のお気持ちを伺いたいのですが…
小笠原先生:全国でベスト8以上に行けたら、すごいねっていうことを言っていたので、優勝なんて、遠い世界だと思っていましたので正直驚きました(笑)。
―小笠原先生はこれまでのサッカー部の変遷をどのようにご覧になっていますか?
小笠原先生:特に印象的だったのが、2012年に初めて全国のインターハイに出た時です。岡山県では、作陽高校がとても強くて、ユニフォームのカラーから「緑の時代」と言われてきたんです。しかし、2012年、岡山学芸館高校がインターハイに出ることになり、高原監督が「ブルーの時代(岡山学芸館高校のユニフォームカラー)が来た」というのを職員に向けて涙ながらに話されたことがありました。2012年というのは、監督が就任してから6、7年経っていた時期なのですが、長くチームをつくりあげようやく全国への道に繋ぐことができたという想いを感じました。
そして、そこからちょうど10年経った今年、日本一になることができました。そういう意味で、私は監督の「全国に初めて出るときの涙」と「日本一になった時にピッチで見せた涙」、二回の涙を見たわけなんですが、人生かけて何かを成し遂げる覚悟とか決意とか、チームをつくっていくプロセスが本当にすごいことだなと思いました。変遷というか、私自身が勉強させてもらいましたね。
ちなみにサッカー部は高原監督と監督の大学時代からの同級生の吉谷(よしがい)先生、この二人三脚でやってきたチームなんですよ。
▼岡山学芸館高校のサッカー部コーチ陣
―そうだったのですね。高原監督からも「コツコツが勝つコツ」という言葉を頂きました。監督からも生徒の自主性や自立を大事にしているというお話がありましたが、御校では、以前から人間性教育を大切にされており「7つの習慣J®」にも取り組まれています。何か影響はあったと思いますか?
小笠原先生:どんなチーム作りをしなくてはいけないのかとか、どういうチームを目指しているのかっていうのが、やはり「7つの習慣」だと腑に落ちやすいし 、たぶんコーチングに近いところで、「7つの習慣」のワードっていうのが使われているんじゃないかなと思うんですよね。
私の理解ですけれども、サッカーというスポーツは、まずレギュラーになろうと思ったら私的成功ができないといけないし、チームを勝たせようと思ったら公的成功ができない と絶対に無理です。そして、さらにその中で勝ち続けようと思ったら、第7の習慣で磨き続けることをしていかないといけない。すべて「7つの習慣」 の実践なんですよね。そして、それはサッカー部だけではなく、スタンドで献身的に大声出して涙流しながら応援している他の生徒たちも同様です。
―サッカー部だけではなく。
小笠原先生:はい。本校の特徴として、生徒たちがチャレンジできるさまざまな機会が用意されています。つまり、本人次第でいくらでも学生生活を充実させることも忙しくさせることもできます。それは逆に言うと、待っているだけでは何も起きない、主体性を発揮しなければ参加できないし、参加したとしてもマネジメントができないとただ忙しい生活になってしまう。だからこそ主体性とセルフマネジメントがとても大事で、高校1年生で一番大事な「この3年間で何を成し遂げたいのか?」とか「何に優先順位を置きたいのか?」という…まさに「7つの習慣」の終わりを考えて始めることや主体性を発揮するところがやはりベースになってくると考えています。
担任の先生なんかも、そこを基に面談が出来るので、まずは「主体性が大事だよ、チャレンジしてみなさい」と伝えたり、忙しくしている生徒に関しては、「あなた優先順位を考えなさい」ということを伝えることができます。進路指導も、結局、大学受験は良いんだけれども、その後どうなりたいの?という、終わりを考えてから始めましょう、そういう基本的な考え方が大事ですから。
―だから高校1年生で全生徒に受けてもらうということが大事にされていて、御校での学校生活を充実させていくための1つの要素になっているんですね。では、最後にサッカー部に限らず、御校のビジョンをお聞かせいただけますか?
小笠原先生:そうですね。今言ったように、何でも出来るチャンスがある学校にしていきたいです。
例えば、今回も選手権のピッチに立っているメンバーがいますけれども、一方で東京大学を受験するメンバーも学校内にはいます。そんな何かに頑張っている生徒に他の生徒たちも刺激を受けて目指すものが高くなっていく、そんな学校にしたいですね。そのためには、高校生にとって、それこそ自己制限パラダイムを取ってあげて、何でも出来るよ!という学校内の空気感というのを作っていくのと、それが出来る環境を用意してあげること。それを突き詰めていくと、いろいろなことができるんじゃないかなと考えています。
―自分のやりたいことを見つけて一生懸命に打ち込める!素敵な学校ですね。
小笠原先生:今回のサッカー部の生徒たちと一週間近く一緒にいて、さまざまなインタビューを受けたり、マスコミ対応していましたけれども、すごく立派でした。すごく大人としての対応が出来ますし、規律も正しいですし。ただ良い大学に行く子と、どちらが社会に欲されるだろうかと言ったら、おそらく御社の新卒採用でもサッカー部のような生徒たちが採用されるんだろうと思います。そういう意味で言うと大人自身が、目に見える成果や結果だけが素晴らしいものというパラダイムを取っ払って、そのプロセスで得られる人間性だとか、そういったものにも価値を置いてあげなきゃいけないのかな、という気はします。それはつまり「7つの習慣」で言うところの、根の部分とか幹の部分というんですかね。本校はやはり人間性みたいなところを忘れるべからずでありたいなと思っています。
―御校の強みが生徒たちの人間性を大切にしてきたこと、主体性、自主性、そうした人としての強さが今回の全国優勝にもつながってきたのではないかと感じました。
貴重なお話をありがとうございました!