初めまして!22卒内定者(執筆当時)の石森ひなたです。
事業創造ストーリー第2弾!
「チャレンジあふれる未来をつくる」ため、業界問わず、様々な社会課題にビジネスで挑んできたFCEグループ。そんなFCEグループが一番初めに企てたのは、『7つの習慣』を子どもたちに届ける、「7つの習慣J®」プログラムでした。
では、「あえて挑め!」と掲げるFCEグループが、果たしてどのように「7つの習慣J®」を企てたのか?どのような紆余曲折の上に今の事業が成り立っているのか?本記事では、「7つの習慣J®」事業の中でも、特に”学校マーケット”に「7つの習慣J®」プログラムを提供することを企てた、事業創造ストーリーに迫ります!
(お話を聞かせてくれた人)
FCEエデュケーション文教事業本部アカウント事業部長。学校向けに提供している、「7つの習慣J®」、「フォーサイト手帳」、「Find!アクティブラーナー」などのサービス導入校を一校でも多く増やしていくために日々奔走中。事業部の統括を行う一方で、自らも営業活動を行う“プレイングマネージャー”として活躍。
コンサルティング会社、『7つの習慣』を学校に導入?!
「7つの習慣J®」とは、「すべての子どもたちをアクティブラーナー(能動的学修者)に」というコンセプトを掲げ、子どもたちがよく体験する課題や悩みを一緒に解決し、「望む人生」を実現するために必要な「生きる力」を育てるプログラムです。600以上ある授業コンテンツから、小学校4年~専門学校まで学校の狙いに沿ってカリキュラムを作成し、「道徳」「総合」の時間で実施されています。現在では、「7つの習慣J®」を学ぶ生徒数は年間16,000名に上ります。
では、このプログラムが届けられるまでには、どのような経緯があったのでしょうか。
永井さん:「7つの習慣J®」を用いたビジネスを行おうと企てられたのは、FCEグループがまだFCEグループではなく、前身の会社だった2005年頃です。FCEグループの前身の会社はコンサルティング会社で、決して教育事業を専門に扱う会社ではありませんでした。しかし、FCEグループ代表である石川さんが『7つの習慣』と偶然出会い、感銘を受け、ライセンス獲得などの苦労の末にビジネスとして取り組んでいくことになったのです。
自分たちの専門外の事業を始めることに、社内からは反対の声も上がりました。社内に教員免許をもった人もほとんどいなければ、教育事業に携わった経験がある人もいませんでした。そのような状況だったので、「そんなの本当にできるの…?」とみんな半信半疑だったと思います。
全く知見がない中での船出となりました。何から手を着けたら良いか分からないような状況で、FCEグループが初めに着手したこととは…?
永井さん:手探りで始まった「7つの習慣J®」事業ですが、まずターゲットとしたのは学習塾マーケットでした。
さまざまなマーケットを調査したり、シュミレーションをしたりした上で、学習塾が最も効果性が高いのではないかと考えたのですが、塾は皆さんもご存知の通り、「成績を求める」場所。「7つの習慣J®」が子どもたちの成長はもちろん成績向上にも良い影響があるということを理解していただいても、それがすぐに点数に結びつくイメージは、どうしてももってもらうことができませんでした。結果としてすぐに導入には繋がらず…と、この話は別の記事で詳しく知ってもらうとして…
私たちが塾への営業に行き詰っていた頃、思ってもみなかったラッキーチャンスが舞い込んできました!何だと思いますか?……「7つの習慣J®」の噂を聞きつけた、ある私立高校の理事長が「7つの習慣J®」のプログラムを導入したい!と連絡をくださったんです。岡山県にある学芸館高等学校という高校でした。
「学校で!!?」
当時の私たちは、「学校では有料プログラムは導入できないだろう」と考えていました。しかし、このお話があったことで、「学校でもこのプログラムを導入してもらうことができるんだ!」と考えが変わる、大きなパラダイム転換でした。
プログラム導入は、高校1年生2クラスと、高校2年生1クラスからのスタートでした。その授業に対する生徒の反応や先生からの評判が良く、他クラス、他学年へもプログラムが広がっていったんです。15年以上経った今でも、岡山学芸館高校に脈々と続く授業プログラムとなっています。
そして岡山学芸館高校がプログラムを導入したことをきっかけに、いくつかの学校に「7つの習慣J®」の紹介をしていただきました。実際に取り組んでもらうと、「この教育はすごく良い!」「子どもたちに教えていくことはすごく価値があることだ!」と高く評価していただきました。
全国津々浦々広がっていく…わけではなかった
2005年に、初めて1校に導入された「7つの習慣J®」。その後1校1校の開拓を積み重ねてきた結果、2021年時点では導入校は93校にまで増加しました。「7つの習慣J®」を学ぶ生徒数は年間16,000名に上ります。しかし、プログラムが順風満帆に広まっていったかと聞かれると、全くそんなことはないと言います。
永井さん:プログラム導入校での高い評価を受けて、「よし、営業マンが全国に飛び回ってどんどんアポイントをとろう!」と意気込んでいました。岡山学芸館高校のように、教育方針に共感してくれる学校がたくさんあるだろうと高を括っていたのです。
しかし…予想に反して待っていたのは、営業しても、営業しても断られる日々でした。そこにあったのは、「学校が外部の有料プログラムを導入して教える前例がない」という事実…。今でこそ外部のプログラムを取り入れる学校も増えてきていますが、事業創造当時は、民間のプログラムを取り入れることは一般的ではなく、広く前例がありませんでした。だから、プログラムの説明をしても、使っているところをイメージしてもらえないことばかりでしたし、「そんなにお金はかけられない」という声もあがり、なかなか導入は進みませんでした。
自分たちがどれだけ「子どもたちのために」と思っていても、学校に受け入れてもらえない。そうしたもどかしさが募る日々の中で、永井さんは北陸でのワンシーンが特に印象に残っていると言います。
永井さん:「ようやく導入してもらえるかもしれない!」という学校がありました。石川県の学校なのですが、何度も校長先生とお話しをさせて頂く中で「ぜひ導入したい」という意向を頂いていました。
意気揚々と学校へ契約に行ったのですが…校長先生から告げられたのは「導入できなくなった」との言葉…。校長先生はプログラムを導入したいという意向でしたが、どうやら周囲の賛成が得られなかったようでした。「校長や理事長といった組織のトップに良いと思っていただけても、導入には繋がらない」という事実に、心が折れたのを覚えています。帰り道、雹が降り、荒れ狂う真っ黒な日本海を見ながら、「これからどうしていけば良いのだろうか…。」自分の中に迷いが生まれました。
永井さんの当時の心境に、追い打ちをかけるような雹だったのだと思います。“学校に外部のプログラムを導入する”という新しいチャレンジであるがゆえに、なかなか一筋縄ではいきません。
そのような過酷な時期を乗り越え、現在も「7つの習慣J®」を広げていくことができているのには、目の前のお客様にとことん向き合う、FCEグループらしい理由がありました。
永井さん:どの事業にしても、誰からも「いいね!」と言ってもらえなかったら、それはそもそもだめなんです。ビジネスにはなりません。ただ、「良い」と言ってくれる人が一人でもいる以上は、他にもそう思ってくれる人がいるはずだと考えています。「その人たちに出会い、伝えるために頑張らなくては!」という思いで、必死に取り組んできました。
そして、なにより「7つの習慣J®」に共感して、一緒になって広めてきてくれた先生方がいたからできたことです。「7つの習慣J®」を導入していただいた学校では、生徒の成長を実感していただいたり、学校自体に変化が見られたりしていきました。
例えば、私が担当をしていた静岡県のある学校では、”生徒数の減少”という課題を抱えていましたが、プログラム導入後は「7つの習慣J®」プログラムが話題になって生徒が集まり、潰れそうな学校と噂されていたにも関わらず、存続することが出来た!という嬉しいお声をいただきました。もちろん、プログラムの導入以外にも様々な努力と工夫があってのことと思いますが、現在では入試倍率が3倍を超え、約900人が在籍する人気校となっています。
こうした評判や実績によって、他の学校に紹介してくださったり、評判を聞きつけて問い合わせをくださったり…。一歩一歩の積み重ねで、少しずつ事業が広がっていきました。
そして、学校側が求めていることはただプログラムを導入することではありません。「7つの習慣J®」を使うとどのように変わるのか?どのような効果があるのか?それを伝えるためにはまず現場に行くことが重要なのだと日々感じています。私たちを信じて、プログラムを導入してくださった皆さんを裏切らないためにも、自分たちがこのプログラムを広げていきたいという思いがあります。
「7つの習慣J®」を通して、チャレンジあふれる未来をつくる
当時は一般的ではなかった”学校に民間のプログラムを提供する”というチャレンジに「あえて挑んだ」FCEエデュケーション。その道のりは決して容易いものではありませんでした。今後、FCEエデュケーションは、子どもたちの教育分野においてどのようなことにチャレンジしていくのでしょうか?
永井さん:まずは「7つの習慣J®」の導入校を増やしていきます。それによって子どもたちの教育に私たちが影響を与え、広く教育的な効果に貢献していきたいです。そのためにまず1つの指標となるのは、日本の教育界で「FCEエデュケーション」という名前が、“教育に携わる人であれば誰でも知っている状態”になることですね。その状態になれば、結果として学校の中でもFCEエデュケーションの提供するサービス・価値が影響力をもっていて、「教育的な効果がある」と感じてもらえているということになると思います。
4年後の2026年には、日本の対象年齢の人口の10%である1400万人の子どもたちに、FCEエデュケーションが何らかの教育的な影響を与えていたいです。「7つの習慣J®」に限った話をすれば、私学、専門学校合わせて500校に導入することが目標です。
ただ、それはあくまでも手段の話。今あるソリューションにとらわれず、その時代時代に求められる教育に、私たちは価値あるサービスを提供していきます。
本記事では「7つの習慣J®」の事業創造ストーリーに迫りました。子どもたちに『7つの習慣』の価値を届けるために、一校一校との信頼関係を築きプログラムが広がってきたという点に特に心が打たれました…!“あえて挑む”FCEグループになら、乗り越えられない壁などないのではないかと、内定者ながらワクワクしてしまいます。5年後にFCEグループがどうなっているかが今から楽しみです。
今後のFCEグループのチャレンジにも乞う期待ください!
※「7つの習慣 ®」および「7つの習慣J®」は、フランクリン・コヴィー・ジャパン社の登録商標です。
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