初めまして!22卒内定者(執筆当時)の吹田です。
この記事を読んでくださっている皆さんは、FCEグループに様々な事業があることをご存じでしょうか?
「チャレンジあふれる未来をつくる」ため、業界問わず、様々な社会課題にビジネスで挑んできたFCEグループ。そんなFCEグループが「企業の真の成長」を実現するため、企てたのがビジネスパーソン向けの研修「7つの習慣®︎ Business Ownership」(2022年3月より「7つの習慣®︎Innovative Mind」より呼称変更)事業です。現在、FCEトレーニング・カンパニーの主力事業となったこの事業はどのようにして企てられたのか。どのような紆余曲折の上に今の事業が成り立っているのか?本記事では、「7つの習慣®︎ Business Ownership」の事業創造ストーリーに迫ります!
(お話を聞かせてくれた人)
FCEトレーニング・カンパニー取締役副社長。2011年にFCEトレーニング・カンパニーに合流。「7つの習慣®︎ Business Ownership」「Smart Boarding」「xDrive」など様々な商材を扱う。現在は営業として活躍しながらも会社全体の運営に携わる。
FCE Holdings(現FCE)人財開発室長。FCEエデュケーション取締役。FCEトレーニング・カンパニー取締役。「7つの習慣®︎ Business Ownership」エグゼクティブファシリテーター。2006年に社内向けの「7つの習慣®研修」の講師に就任。2012年に「7つの習慣®︎ Business Ownership」事業に合流し、2013年から社外の方に対して研修を担当。現在は講師として活躍しながらも人財開発室長としてグループ全体を統括。
『7つの習慣』とは?
全世界で4000万部、日本でも累計250万部売れた世界的ベストセラー。スティーブン・R・コヴィー博士が過去200年の成功された方の「成功者の共通項」を研究し、長期的・継続的に、好ましい結果を手に入れるための習慣とは何か、どのように実践するかを体系化した一冊。個人的見解や感覚的ではない普遍的な原理原則だからこそ、全世界で多くのリーダーに支持されている。
「”育成する”から、社員が自ら事業の”当事者になる”」「リーダーを育てるのではなく、リーダーが育つ環境を創る」ということを目指す2日間の研修。外側からのアプローチで組織や社員に変化を起こそうとするのではなく、「自ら変わり始める」きっかけを創り、「1人1人が自ら事業の当事者となる」ことを実現する研修プログラム。特徴としては
①ビジネスシーンに特化した研修内容
②「知ってる」ではなく「できる」まで習慣化を目的とした充実のフォロープログラム
③圧倒的なわかりやすさと現場感
の3つが挙げられる。現在研修受講者は10,000人を突破。研修満足度は96.7%。
ではそんなFCEトレーニング・カンパニーの主力事業である「7つの習慣®︎ Business Ownership」事業はどのような背景で企てられたのでしょうか。
会社に立ちはだかる大きな壁 お客様の成長に寄与するためにはどうすれば・・
藤原さん:「7つの習慣®︎ Business Ownership」事業が初めて企画されたのは2012年、私がFCEトレーニング・カンパニーに合流して2年目の時です。当時、FCEトレーニング・カンパニーには、80以上の研修コンテンツがあり、評判はとても高く、受講後に満足してくださるお客様が多くいました。しかし、ある大きな課題もありました。
それは「研修に参加いただいた後、時間が経過すると得た学びの実践度合いが弱くなってしまう」ということでした。研修事業としては、よくある課題なのかもしれませんが、研修自体にはとても満足してくださるお客様が多かったのに、せっかくの学びの実践が継続されないというのをとても残念に思っていたんです。「このままでは、本当の意味でお客様の成長を手助けしていることにはならない」「どうすれば継続して、研修内容を活用していただくことができるのか。」とすごく悩みました。その一方で、私たちのお客様の中には、研修での学びを研修後もうまく社内で活用されている企業もありました。
そこで私たちは、まず研修後もうまく活用している会社の共通点を徹底的に調べてみることにしました。いろいろと取り組みを調べてみると2つの共通点があることに気づきました。
それは
①リーダーシップマインドを持った人がリーダーの役職についている
②企業文化が優れている
ということ。
つまり、組織全体に会社として大切にしたい「価値観や理念」といった根幹の部分が浸透しているかということが極めて重要だったんです。いくら私たちが「正しい仕事の仕方」や「知識・スキル」を研修で伝えても、そうした根幹となる「価値観・理念」が正しく機能していなければ、研修内容を活用してくれることはもちろん、お客様の根本的な課題解決にならないと感じました。そこで、どうにかして価値観や理念という会社の土台を創っていただける方法はないかと考えました。その結果、ある研修が浮かんだんです。それが「7つの習慣®研修」でした。元々、私たちは社内で全員が「7つの習慣®︎研修」を受講しており、その研修によって会社の組織風土が見違えるように良くなっていたのです。実体験から、この研修をお客様に提供することができれば先述した課題解決になるのではないかと思いました。
そして私たちはライセンス元のフランクリン・コヴィー・ジャパン社と交渉し、法人向けにこの研修を展開していくライセンスを得ることができたのです。こうしてスタートしたのが「7つの習慣®︎ Business Ownership」でした。
2013年、「7つの習慣®︎ Business Ownership」事業がスタート。今では弊社根幹のサービスの一つとなり、様々な企業の土台創りとなる研修事業になっていますが、立ち上げ当初は現状からほど遠い状況だったと藤原さんは話します。では、この事業はどのように成長していったのでしょうか。
思うようにサービスが広がらない日々。様々な試行錯誤の末たどり着いた研修内容
藤原さん:「7つの習慣®研修」の素晴らしさは私たちも受講する側だったので、身をもって体験していました。こんなに素晴らしい研修なんだから、絶対に広がるはず。意気揚々とスタートしたのですが、初年度は完敗…。初年度「7つの習慣®︎ Business Ownership」の売上はどれだけメンバーと動いてやりきっても、掲げていた売上目標数値に全く届きませんでした。「この研修を受けてくれれば必ず会社の基盤となる価値観や理念を明確にしていただける!」と自信があっただけに、とても悔しかったのを鮮明に覚えています。ご提案していく中で、お客様からは「素晴らしい研修かもしれないけど、うちは受講しても変わらないよ」といった声や「FCEって何?」といった声をいただいていました。今でこそ、FCEグループはさまざまな広告を展開したり、『7つの習慣』の書籍の出版なども行っていますが、当時は無名で、なかなかお客様からの信用を得ることはできなかったのです。
思った通りに研修が広まらない中、研修の質や評価を高めることで「7つの習慣®︎ Business Ownership」を広めようと考えていたのが、研修の講師を担当していた石井努さんです。現在の「7つの習慣®︎ Business Ownership」の内容になるまでにはどのような経緯があったのでしょうか。
▲実際の研修風景
石井さん:営業がそうした課題にぶつかっていましたので、私の使命としては「7つの習慣®研修」の効果を高め、評判を呼ぶものにすることだと考えていました。そうした中で、「7つの習慣®︎ Business Ownership」には3つの「難しい」がありました。
それは
・『7つの習慣』はボリュームがあり、一見すると難しく感じる
・せっかく内容をインプットしても研修が終わった後に習慣化が難しい
・「7つの習慣®」の内容がライフ(人生)全体の広い範囲をテーマにしていたため、ビジネスシーンに具体的に転換するのが難しい
の3つです。そしてこの3つの「難しい」を解決できる研修内容にするため様々な対策を立案し実行していきました。
まずは「難しく感じる」という課題を解決するためヒントにしたのが、子ども向けのプログラム「7つの習慣J®」です。FCEグループで教育分野を担当しているFCEエデュケーションでは、子ども向けにあの難しい「7つの習慣®」をプログラム化し、学校や塾でも展開していたのです。そのグループでの経験も存分に生かして、「7つの習慣®」の内容をわかりやすく学べるように、事例、説明の仕方、ワークなど研修内容をすべて見直しました。
次に「習慣化するのが難しい」という課題を解決するために、『チャレンジメール』というものを研修の目玉にしました。『チャレンジメール』は研修後にチャレンジしたいと思う「習慣」を定め、研修後3週間チャレンジしていただき、チャレンジについて毎日一緒に学んだ仲間とメール交換をするというものです。さらに、習慣化する内容は自分で考えて行う人もいますが、多くの人はFCEトレーニング・カンパニーが提供している『チャレンジワークブック』の中から習慣化する内容を選んで取り組めるように追加テキストも用意しました。『チャレンジワークブック』は「こんな時にはこの習慣を」というようにニーズと習慣を紐付けており、研修が終わった後も習慣化に向けて具体的に取り組む内容をガイドするのに活用されています。そのおかげもあって現在「7つの習慣®︎ Business Ownership」で学んだ内容を継続して行い、習慣化されるお客様が増えていきました。
▲実際の「チャレンジワークブック」の目次
最後に「ビジネスシーンに転換するのが難しい」という課題に対しては、研修内容を身近に起こるビジネスのシーンがイメージできるようにアレンジしていきました。参加者の反応や声を聞きながら、何度もワークの内容や、事例などを変えたりすることで研修を作り上げていきました。
こうした研修内容に関する試行錯誤の結果、徐々に研修満足度も上がっていき現在では研修満足度は96%を超え「FCEの7つの習慣研修はすごい」「FCEの7つの習慣研修を受けてみたい!」といった声が多く届くようになりました。
藤原さん:そうした開発側の努力もあり、徐々に営業もうまくいくようになりました。着実に実績を積み重ねたことで信頼を得ることができ、口コミや紹介、評判を聞きつけて研修を導入していただける会社さんも少しずつ増えました。「7つの習慣®︎ Business Ownership」を受講したたくさんのお客様から「研修を受けて仕事への取り組み方が変わりました!」「会社の文化が徐々にできてきた」といったお声もいただくことも増え、とても嬉しかったです。2018年には、FCEグループが『7つの習慣』の日本での出版事業を譲り受けたことも追い風となり、現在「7つの習慣®︎ Business Ownership」事業は受講者数が1万人を突破しFCEトレーニング・カンパニーの主力事業にまで成長しています。
「お客様ファースト」の熱い想いと企業文化
最初は思ったようにサービスが広がらず、たくさんの苦労を重ねて会社の主力事業にまで成長した「7つの習慣®︎ Business Ownership」事業。ではなぜ、ここまで諦めずに事業を成長させることができたのでしょうか。
藤原さん:この事業は、ひとえに「お客様の成長に寄与したい」という想いが強いからこそ、生まれた事業です。FCEの文化にもありますが、どれだけ「お客様のために行動」できるかどうかが事業を企てていく中で最も大切なことだと思います。誰を見て仕事をしているかというと、私たちは常にお客様のことを見て仕事をしています。どれだけご契約をいただいたとしても、お客様に満足いただけなければ事業は縮小していくだろうし、事業が始まったばかりだとしてもお客様からの信頼が厚ければ売上が伸びていく可能性は大きく広がります。そして「お客様の成長に寄与したい」という真摯な想いを社員全員が持っていたからこそ、ここまで「7つの習慣®︎ Business Ownership」事業は成長することができたんだと思います。
石井さん:そういったお客様への思いに加えて、ここまで事業を成長させることができたのはFCEの「自分たちが本気で活用し、本当に良いと思ったものをお客様におすすめする」「あえて自分たちがまず挑戦してみる」という文化が大きく関係していると思います。まずは自社の中で「7つの習慣®研修」を全社員で受講してみて、この研修内容は「会社の価値観や理念といった土台をつくる手助けになる!」と考えました。そこから、自社の中で研修内容を最適化し、社外にサービスとして提供し、相手のニーズに合わせながら徐々に改善していく。このことが「7つの習慣®︎ Business Ownership」事業の成長に繋がったのだと思います。「あえて自分たちがまず挑戦してみる」という文化は「7つの習慣®︎ Business Ownership」事業だけでなく、FCEのほぼ全ての事業に言えることです。これからも「まずは自分たちが挑戦してみる」という姿勢を崩さず様々な企てを行っていきたいですね。
「7つの習慣®」の考えを日本中に!
熱い思いとFCEグループの文化があったからこそ成長してきた「7つの習慣®︎ Business Ownership」事業。今後、この事業を通じてどんなことを企てていくのでしょうか。
藤原さん:これからこの事業を今期で2倍の売上、そして来期では3倍の売上の事業にしていきます。そして最終的には「7つの習慣®︎」の考え方を日本中の隅々まで伝えたいと考えています。私が思うに「7つの習慣®︎」は健康でいう「睡眠、適度な運動、適正な食事」くらい当たり前に人生を豊かに過ごすために必要な原理原則です。だからこそ、この考え方は全ての人が知っておいた方がいいと思っています。「7つの習慣®︎ Business Ownership」事業を通じて少しずつ「7つの習慣®︎」の考え方を日本中に伝えていきたいと考えています。
石井さん:世の中にもっと「自分らしく生きられる人」を増やしていきたいです。そのために有効な考え方が「7つの習慣®︎」には詰まっていると思います。例えば「周りに言われたから行動するのではなく、自分の中心となる部分を持ちながら生きられる人が多くいる世の中」「たくさんの人が日々自分の行動をこれでいいんだと実感している世の中」になっていたらワクワクします。そういった人を増やすためにも、この事業をもっともっと拡大させて、「7つの習慣®︎」の考え方を広めていきます。
本記事ではFCEトレーニング・カンパニー「7つの習慣®︎ Business Ownership」の事業創造ストーリーに迫りました。
今回の取材を通じて、事業は目的を達成するための手段であり、これからも目的を達成するためにFCEは様々なことにチャレンジしていくことが伝わってきました。「7つの習慣®︎」の考え方が日本中に伝わり、自分らしく生きられる人がたくさん増え、チャレンジあふれる世の中になるのがとても楽しみです!自分も常にお客様ファーストの熱い想いを持ちながら入社後、精進していきます!本日は貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。
今後のFCEグループのチャレンジにも、乞うご期待ください!
※「7つの習慣 ®」および「7つの習慣J®」は、フランクリン・コヴィー・ジャパン社の登録商標です
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