初めまして!22卒内定者の横田です。
「FCE企てstory 」第4弾!
突然ですが皆さんは「こんなの無理だ...絶対にできないに決まっている...」と壁にぶつかった経験、一度はありませんか...?
今回は、いくつもの「無理だ...」に立ち向かい、見事に覆していくことで事業化を果たした「Find!アクティブラーナー」の事業創造ストーリーに迫ります。
「制約条件はすべて解除の対象」これはFCEグループの1つのDNA。成し遂げたい目的があるならば、立ちはだかる壁(制約条件)は「どうしたら乗り越えられるのか?」を考え、壁の存在を理由に諦めるべきではないという意味です。「Find!アクティブラーナー」は果たしてどのような壁を乗り越えてきたのか?「制約条件はすべて解除の対象」として挑む姿ををご覧あれ!
(お話を聞かせてくれた人)
株式会社FCEエデュケーション 文教事業本部アカウント事業部長。2015年「Find!アクティブラーナー®」の企画、立ち上げを担う。現在は、同事業のみならず、学校のコンサルティングや学校とEdtechベンチャーをつなぐ実証実験事業などさまざまな事業を担当する。
Find!アクティブラーナーとは?
子どもの教育に関わる教育関係者・保護者に教育ノウハウを提供するサイトです。
- 全国の小学校から大学、専門学校などで行われている授業映像
- 教員インタビュー
- 有識者講演・専門家による講義
- 児童、生徒向けの映像
など3200本以上(個人会員向け3000本以上)の動画コンテンツを掲載しています。全国で1000校以上(2022年2月現在)の学校で導入され、さらに注目の集まるサービスです。
もともと教育現場には、オンライン上で授業について研究・学習できるようなサービスはありませんでした。しかし教育現場のために絶対に必要不可欠だと確信し、その実現にむけて挑戦したFCEグループ。もちろん道のりは容易いものではありませんでした。「Find !アクティブラーナー®」はどのような挑戦から始まったのでしょうか。
先生の「もっと自由な学びのきっかけを」
永井さん:「Find!アクティブラーナー」は、教育現場が抱えている課題を解決したいという思いから創造した事業なんです。私たちはもともと子どもたちに7つの習慣を授業プログラム化した「7つの習慣J®」事業を行っていました。しかし、この事業を通じて1つの課題が見えてきたのです…。
それは先生方が「子どもたちのためにいい授業をするために学びたいと思っているにも関わらず、その時間がない」ということ。それもそのはず、先生方は、とても忙しいのです。朝から晩まで授業はもちろん、生徒指導、クラス運営、部活動指導、教材研究など、多くの業務を抱えています。実際に「7つの習慣J®」の現場でも、先生方から「より良い授業を行うためにもっと時間をかけて学びたいが、多忙のため時間が作れない」「定期的な研修は他の業務が忙しくてなかなか参加の目途が立てられない」とのたくさんのお声を頂いていました。
さらに、時を同じくし、2017年の学習指導要領の改訂に伴い、アクティブ・ラーニング(※学習指導要領では「主体的で対話的で深い学び」と表現を変更)の授業実施が盛り込まれることになりました。しかし、当時(2014年時点)の教育現場では、「いやいや、アクティブ・ラーニングの授業の仕方なんてよくわからないよ…どうすればいいの…」といった声が多く聞かれました。教育現場はまさにパニック状態...。それでも意欲的な一部の先生方は、社会の要請に応えるべく、子どもたちにアクティブ・ラーニングの授業を届けようと、先生同士で授業見学を相互に行い、学びあっていました。
そうやって子どもたちのために最大限努力し続ける先生方の姿を間近で見て思ったんです。「先生たちがもっと存分に学びあえる環境が整ったら…さらに良い授業を行うためのアイディアを得たり、工夫を施すことができる‼そしたら、子どもたちの学びにも更に広がりや深まりをもたせることができ、色々なことに興味をもったりチャレンジしたりできる環境を届けられるのではないか!」と考えました。
社内でいろいろ検討していると、ある疑問が浮かびました。「そういえば、どうして教育現場にはオンラインで学べる場がないだろうのか?」ビジネス界では、オンラインで学ぶということが広がりつつありました。しかし教育現場にはそのような学習環境がなかったのです。
「これだ!!!!」と思いました。オンラインでいつでも・どこでも他の学校の授業を見れる・学べる環境を、先生方に提供したい!これが「Find !アクティブラーナー」の着想の原点です。
先行しているサービスについて調査をしたところ前例が全くなく、「これは自分たちの手で一から創っていくしかない」。と決意しました。
まさに手探りで新たな事業創造サービス開発の挑戦が始まったのです。
オンラインにはさまざまなメリットがあります。
例えば、今まで見ることのできなかった他の学校の授業内容から教員の働きかけ・声がけなど細かなことまで学びを得ることができます。時間や学ぶ場所を選ばないオンラインは忙しい教育現場の課題解決になる。もし構想が実現できれば、日本全国の素晴らしい授業を、これまた日本全国の先生が学べるようになる。「先生たちにもっと自由な学びを提供できるきっかけになるのではないか」とみんなでワクワクしていました...!
(Find!アクティブラーナーをともに立ち上げてきた、向かって左から中迫さんと永井さん)
「7つの習慣J®」を通じて実際の教育現場に触れていたからこそ発見できた場所や時間の制約条件。そして「チャレンジできる環境を子どもたちに届けるため、先生方にもっと自由に学んでほしい」という強い想い。
永井さんのこの想いは、ビジネス界のオンラインの広がりと、自身の部活動の「時間や場所関係なく、どこでも学びを得る」という経験を起点とし、事業として動き出します。今でこそ「Find !アクティブラーナー」の着想から半年間でのリリース、1000校にものぼる学校導入という状態になっていますが、そのプロセスでは壁がたくさんあったそうです。それでもFCEグループはなぜ挑み続け、事業を成功させたのでしょうか!!
前例がない教育現場。立ちはだかる無理の壁とは...!
永井さん:教育現場では前例がないと受け入れてもらいにくいという風潮がありました。これは「7つの習慣J」でも経験してきたことで、新しいサービスである「Find!アクティブラーナー」が最初からこの壁にぶつかることはわかっていました。
でも、「教育現場のために絶対に必要だと確信したのだから挑戦する、挑戦してみてダメだったならばその時考えればいい」と考えていました。まさしくFCEグループの文化の1つである「一秒でも早く挑戦し、一秒でも早く失敗し、一秒でも早く成功への灯りを見つけ出そう」ですね。挑戦に失敗はつきもので、失敗を通して、軌道修正していくものであるというアグレッシブな考えで、とても好きな言葉です。
最初の壁は「授業を撮影させてもらう」ということでした。
「Find!アクティブラーナー」は、どんなに良い着想(企画)だったとしても、先生方に見ていただける授業動画が揃っていなければ、ただの空っぽの箱です。全国で行われている魅力的な授業を撮影させていただく必要があるのです。そのためまず始めたのは、授業動画を撮影させていただくためのアポ取りでした。しかし、これが全くうまくいかず…。具体的には授業ひとつを撮影させていただくにも、先生、校長、教育委員会、保護者、子どもたちに許可を頂かなくてはなりません。想像以上にとっても大変でした。
教科の先生の許可が取れても校長先生から承認がいただけない、公立高校の場合、校長先生がいいよと言ってくださっても教育委員会から許可がいただけないといった経験もありました。先生方はさまざまなリスクを考える必要があるので、当然ではあるのですが…。ただ、話を聞いてもらうことですら、10校にお願いをして1校叶うか叶わないかぐらい…やってもやっても上手く行かず、本当に心が折れる日々でした。しかし1校でも多く話を聞いてもらえるようアポ取りをし続け、何度でも諦めずに立ち上がりました。
すると、状況が大きく好転する出来事がありました。FCEグループのサービスであるフォーサイト手帳を利用して頂いていた神奈川県にある私立三浦学苑高等学校の佐々木先生の存在です。
佐々木先生は、私たちの「ITの力を使って、アクティブ・ラーニングの授業を日本全国の先生方に届け、アクティブ・ラーニングの普及に貢献していきたい」という私たちの想いをが受け取ってくださり、なんと「私の授業でよければぜひ!」と授業を撮影させてくださることになったのです!
それまでどなたにも了承いただけなかった中で、佐々木先生との出会いは、砂漠の中で見つけたオアシスみたいな感覚で、ホッとしたというのが正直な感想でした。ようやくスタートラインに立つことが出来たという喜びはとても大きかったのを今でも覚えています。
(FAL掲載「古文の授業でのアクティブ・ラーニング生徒から見るか?先生から見るか?」三浦学苑高等学校・佐々木綱衛先生/高3・古文)
佐々木先生の授業撮影を皮切りに、授業を撮影させてもらえる学校も増えていきました。今では授業動画のみならず、有識者の講演動画や管理職向けの動画なども増え、3200ものコンテンツを有するまでになりました。
こうしてコンテンツが充実するに連れて、契約をいただける学校も増えていきました。その中でも最初に契約を頂いたお客様はとても印象深かったと言います。それはどんな出会いだったのでしょうか。
永井さん:最初にこの「Find !アクティブラーナー」を契約して頂いた学校は、東京都立大崎高等学校。窓口となっていただいたのは、当時の副校長だった小林先生でした。小林先生は「若い先生が力をつけるには授業を沢山見る必要がある」という考えから、「Find !アクティブラーナー」であれば、全国の授業を学ぶことが出来ると期待していただき、導入を決めてくださいました。中でも嬉しかったのは「これで若い先生達がしっかり学んでくれたら授業が変わり、子どもたちの笑顔も増えそうです。だから期待していますね。」という言葉をかけていただいたことです。約8年も前の教育現場では、前例のないサービスであったのにも関わらず、私たちのことをこんなにも信じて、期待を伝えてくださった。そんな先生方のためにも、「必ずこの事業を成功させてみせる」と改めて覚悟しましたね。また当時の私も、やっと最初の1歩を踏み出すことができ、新しい未来が始まった気がしました。
その後も様々な壁が立ちはだかるたびに、何度でも挑戦をし続けている「Find !アクティブラーナー」。より高みを目指し、走り続けるモチベーションの源泉にはどんなおもいがあるのでしょうか。
新卒先生から貰った「これがあったから救われました。」
永井さん:「これがあったから救われました。」
今も私のモチベーションの源泉になっている言葉です。この言葉をいただいた先生は、新卒1年目の当時、子どもたちが授業を聞いてくれないことに思い悩んでいました。そんな時に、当時の校長先生から「Find !アクティブラーナー」を紹介され、サイトに掲載されている授業動画を見て学び、実践してみたところ子どもたちの反応ががらりと変わったそうです。それからは、その先生自身、授業をするのがとても楽しくなったというのです。
この経験から「先生方に自信を持って、子どもたちと接してもらうサポートをしていきたい」と強く思いました。先生がキラキラしていると、きっと子どもたちもキラキラ輝くのではないかと思っています。だからこそ1000校以上の学校に導入して頂いている今でも、この結果に飽き足らず、もっと多くの学校に普及していこうと邁進しています。
今、試行錯誤したり、悩んだりしている多くの先生方に『「Find !アクティブラーナー」があったから変わることができました』と言ってもらえる存在になれたらこれ以上嬉しいことはありません。
「子どもたちにキラキラを」新たな船出、仲間と共に企て続ける!!
今後、「Find !アクティブラーナー」は、子どもたちの教育分野においてどのようなことに挑戦していくのでしょうか。
永井さん:『教育現場の教材といえば「Find !アクティブラーナー」だよね』という未来を見据えています。そのために、サービスのクオリティを高め、認知度をさらに拡大します。
先生たちがもっと「Find !アクティブラーナー」を活用して、効率よく最短距離でスキルアップでき、子どもたちとの時間をより良いものにしてほしい。間接的ではあるかもしれませんが、それこそが子どもたちがキラキラ輝けるような社会をつくることだと考えてこれからも挑戦し続けていきます!!
本記事ではFCEエデュケーション文教事業部「Find!アクティブラーナー」の事業創造ストーリーに迫りました。FCEグループは、「チャレンジあふれる未来をつくる」ため、教育現場の先生向けオンラインサービスの先駆けとなる前代未聞の挑戦をしています。そして「Find !アクティブラーナー」を通じて、先生方がいつでも・どこでも自由に学ぶことができる環境が出来上がりつつあります。
子どもたちにとっての学校は、多くの時間を過ごす場所で、大きな影響を受ける場所です。そんな影響を与える側の先生がより輝く。それこそが子どもたちの可能性を広げ主体的に行動できる第一歩なのではないでしょうか。
今回の取材を通じて、諦めたくなるような制約条件でも、どうしたら打破できるかを考え、挑戦することで勝ち切る姿勢からFCEらしさを感じました。今後、学校を始めとする教育業界で、今週の『「Find!アクティブラーナー」見た!?』という会話や、「先生のおかげで変われました」「勉強好きになりました」「先生みたいな大人になりたい」そう思ってもらえるような子どもたちが増えていく未来を考えると、本当にワクワクします...!!
今後のFCEグループのチャレンジにも、乞うご期待ください!
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