初めまして!22卒内定者(執筆当時)の瀨山です。
FCE企てstory シリーズ第1弾!
「チャレンジあふれる未来をつくる」ため、業界問わず、様々な社会課題にビジネスで挑んできたFCEグループ。そんなFCEグループがグローバルな事業として初めて企てたのが、東京インターナショナルスクール勝どきキンダーガーテン・アフタースクールでした。
では、「あえて挑め!」と掲げるFCEが、果たしてどのように「インターナショナルスクール」事業を企てたのか?どのような紆余曲折の上に今の事業が成り立っているのか?本記事では、「東京インターナショナルスクール勝どきキンダーガーテン・アフタースクール」の事業創造ストーリーに迫ります!
(お話を聞かせてくれた人)
FCEエデュケーショングローバルアカデミー事業部長。2013年東京インターナショナルスクール勝どきキンダーガーテン・アフタースクールの立ち上げから、スクールの集客、現場での運営まであらゆることに取り組む。子どもたちのさらなる成長のため、毎日奮闘中。子どもたちの英語運用能力を含めた「グローバル・スキル」を育むため、現在は、東京インターナショナルスクール勝どきキンダーガーテン・アフタースクールの「General Manager」のみならず、「Wonder Code®」という新事業の立ち上げにも参画。
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東京インターナショナルスクール勝どきキンダーガーテン・アフタースクールは、現在約270人の子どもたちが通う「英語で学ぶ」スクールです。キンダーガーテン(幼児園)・アフタースクール(学童)・LTE(サタデーコース)という3つのコースを併せ持ちます。
「自分と社会に責任を持ち、自信を持って、英語で自分を表現できる人を育む」という教育理念のもと、英語での確実なコミュニケーション能力のみならず、自信、思いやりの気持ち、探究心など、21世紀を生き抜く力である「グローバル・スキル」を育成します。
インターナショナルスクール事業創造当時のFCEグループでは、全国の学校や学習塾へ「7つの習慣J®」といった教育プログラムの提供や、企業向け研修・コンサルティング事業を展開。全国の子どもたちから働く大人までを対象に、さまざまなアプローチで「人材育成事業」を提供。しかし、現在のインターナショナルスクール事業の土台となる、人材やノウハウは何もなかったそうです。
そんな状況の中、なぜFCEグループはインターナショナルスクール事業に「あえて挑んだ」のでしょうか。
子どもたちの「グローバル・スキル」を育む
真実さん:2004年から、FCEグループは学校や学習塾の分野に「7つの習慣J®」をはじめとするリーダーシッププログラムを提供してきました。その中で、私自身が長年取り組みたいと思っていたテーマがあったんです…。
それが、子どもたちが世界で活躍する上で必要となる「グローバル・スキル」です。グローバル・スキルには、英語などの語学力のみならず、主体性、チャレンジ精神、コミュニケーション能力、異文化理解などが含まれ、子どもたちがグローバル化する社会で活躍するには必要不可欠な力です。
また、私は幼少期や大学時代海外にいたこともあり、日本の英語教育は先進国の中で大きな遅れをとっているという感覚がありました。世界全人口の5分の1が英語を使うようになる中で、20、30年後の社会で「子どもたちがどのくらい活躍できるのだろう…」と考えた時、英語も含めたグローバル・スキルは必ず必要だと日頃から感じていたんです。ただ、2013年当時は、FCEグループとしてもグローバルな事業があるわけでもなく、どのように事業を生み出していけばいいだろうと考えました。
そんな時、「グローバル・スキルを日本の子どもたちに」というコンセプトで全国展開を目指す東京インターナショナルスクールから、フランチャイズ1校目をやらないかというお話がありました。
東京インターナショナルスクールの素晴らしいところは、「自分自身と社会に責任を持ち、自信を持って、英語で自分を表現できる人を育む」という教育理念のもと、英語はあくまでツールとして、日本人としてのアイデンティティを大切に育みながらグローバルに活躍できるスキルを身につけられること。例えば、子どもたちが自分で考え、自信をもって自分を表現する力や、他者との違いを認め尊重しながら、より多くの人が幸せになれる答えを探す力です。
私は日本人の「自尊心の低さ」に関して課題感をもっていて、どうにか自尊心や自己肯定感を高めたいと当時からずっと思っていたんです。この事業の話を聞いた時、今までテーマにしてきた自尊心や自己肯定感を子どもたちに育むという教育理念であったり、自ら学び自ら道を切り開いていく「グローバル・スキル」の育成という考え方に強く共感しました。
更に、『未来をより多くの子どもたちに「自尊心」「幸せ」「笑顔」の溢れたものにする』ことを私は人生のミッションとして掲げています。この事業で、「ミッションを直接体現できる、またとない機会だ!」と思いましたね。
2013年、子どもたちの「グローバル・スキル」を育むことを目的に、インターナショナルスクール事業は始まります。9年目の今でこそ約300人の子どもたちが通い、学年やコースによってはウェイティングができるほど評判のスクールになりました。
しかし、創業当初は現状からはほど遠い状況だったと真実さんは話します。では、この事業はどのように立ち上がってきたのでしょうか。
「0スタートだからこその事業創造!」
真実さん:実は、初年度のキンダーガーテンは定員28人に対して6人からのスタートだったんです…。
それに加えて、この事業が始まる時点でわかっていたのは「勝どきという場所にスクールをつくる」ということだけでした。「インターナショナルスクールの運営はどう行うのか」「生徒募集はどうすればいいのか」「教師やスタッフはどんな人が適任で、どう採用するのか」「スクールの備品は何が必要なのか」…グローバル・スキルを育みたい!と手を挙げたのはいいものの、何をどうしていけばいいのか分からない…。
集客から採用、備品購入など山のようにあるやるべきことも全て手探り。想定外の連続でした。
開校まで5カ月。まずは仲間を集めるところからスタートしました。業務内容が明確なので、教師やスタッフの採用は比較的スムーズに進むのかと思いきや、これが全然!インターナショナルスクールの先生になるには、ネイティブであること、また教育に精通していることが条件だったのですが、この両方を満たす方というのは、なかなか出会えなかったんです。応募こそ1000人ほどありましたが、そもそも、ネイティブでない方からの応募やこれまで子どもたちと関わった経験がないという人も多くて…。とはいえ、せっかく応募してきてくださった方々。本部の上司や仲間に協力してもらいながら、一人ひとりと向き合い、検討していきました。これには膨大な時間がかかりましたが、そのおかげで素晴らしいティーチャーたちと出会うことができました。
そして開校まで残り4か月、本格的に生徒募集にも取りかかります。でも私自身、集客をしたことがなく、どうやったら生徒を集められるのかがわからない…。まずは、自分たちが思いつくことをリストアップして、ひたすらそれをやり続けていました。
近隣のマンション1棟1棟へチラシを投函させていただけるようお願いして回ったり、人が集まる駅前でチラシを手配りしたり、スーパーに置きチラシを頼んだり、商店街にポスターを貼ってもらったり…。いろんなトライをしてみました。集客に時間を使える日はとにかく外に出て、気づくと外で5~6時間手配りや置きチラシをしていることも。
それでも生徒は、全然集まらなかったんです。
こんなに頑張っても、集まらない。当時、人々の関心も高く、話題性もあったインターナショナルスクール。授業プログラムも子どもたちのグローバル・スキルを育む魅力的なものでした。
「どうして?」と思いましたね…。
でも今思えば、3歳まで自分の手で大切に育ててきたわが子を幼稚園に預けるとなった時、「どうやら近くにできるらしい、先生もカリキュラムも雰囲気も評判もわからない、そもそも校舎すらないスクール」に大切なお子さまを預けることを決めるのは勇気がいりますよね。新規開校であるが故の心理的なハードルが保護者の方にあったのではないかと思います。
しかし、開校日はどんどん近づいてきます。「どうしよう。あと何ができるだろう。」と頭を抱えましたね。
当時を振り返ると、雪で凍えそうな中でも公園や学校、マンションなどを1日中回って大量のチラシを配ったりしていました。気づくと頭にたくさん雪が積もっているほど、生徒を集めるのに必死でしたね。
ギリギリまで、スクールのメンバー一丸となって生徒募集や準備に励んで迎えた開校日。しかし、子どもたちはキンダーガーテン6名、アフタースクール23名のみ。これだけやっても集まった人数は定員には全く届かなかったそうです。
開校日は迎えられたもののわずかな人数の子どもたち。「これからこのスクールはどうなっていくのか」そんな不安が胸をよぎります…。当時の状況をメンバーはどのように考えていたのでしょうか。
真実さん:生徒募集をしているときは「どうしよう…」と不安でいっぱいでした。でも、いざ開校を迎えてみると自分でも驚くほど気持ちが切り替わったんです。生徒は6人しか集まりませんでしたが、だからこそ、私たちを信じてくれたこの6人の子どもたちと「最高の毎日をつくろう」と決めました。スクールのスタッフみんなで、「必ず期待を上回る、素晴らしい学びの時間を積み重ねよう!」そう考えてスタートしたのです。
今の生徒数は少ないけれど、最高の教師とスタッフで、素晴らしい学びの時間を提供するスクールをつくれば、必ず状況は好転する。1日1日、目の前にいる子どもたちに全力を注ぐこと。これこそが私たちのすべきことだと思いましたね。
その結果、インターナショナルスクールは翌年には101人、更に翌年には206人と徐々に生徒数を増やし、現在では学年やコースによっては満席でウェイティングをいただいているほどに成長。
そして、その多くが保護者の口コミや紹介によるもので、保護者や子どもたちからは、「子どもたちの人生の可能性を大きく広げてもらった」「自信を持って自分の考えを主張できるようになった」「勝どき校が僕の第2の家で、先生たちは家族だと思ってる」という声を何度も、いただいているそうです。
集合天才で負けず嫌いなFCEグループ!
当初「先生もカリキュラムも雰囲気も評判もわからない、そもそも校舎すらない」という数多くの制約条件(ハードル)が立ちはだかりました。手探り状態であっても、1つ1つの条件に丁寧に向き合い、ハードルを乗り越え企てられたインターナショナルスクール事業。その事業創造の道のりは決して容易なものではありませんでした。
ではなぜ、ここまであきらめずに走り続けることができたのでしょうか。
真実さん:振り返ると、常に周りの人に支えられ、助けられてここまでやってこれたと感じています。FCEグループでは「集合天才」の考え方を大切にしています。集合天才とは、「一人ひとりは天才でなくても、志をひとつにして、力を結集し、シナジーを創り出すことで、チームとして天才を凌駕する結果を出そう!」という考え方です。生徒募集で苦労していた時、一緒に雪の中チラシを配ってくれた仲間。生徒が集まらない時に「一緒にがんばります」と言ってくれたスタッフのみんな。私一人だけのエネルギーではとても乗り越えられなかったことばかりで、常に信じて一緒に戦ってくれたメンバーがいてくれました。「よくこんなに良いメンバーが集まったな」と感心する時もあります。
でもやっぱり、一番のエネルギーは子どもたちからでしょうか。子どもたちが目をキラキラさせて学ぶ様子や成長に触れる度、「このチャレンジをあきらめるわけにはいかない」と強く感じています。私たちには子どもたちを未来のリーダーに育てるという責任があります。そのため、目標をあきらめることはリーダーを育てる責任を投げ出すことだと思います。なので何回転ぼうが、何回だめだろうが、そのだめだったことを「失敗」として認めません。私、ものすごくあきらめが悪いんです。
9年目の今も子どもたちに背中を押され、まだチャレンジしたことのない新しい企てに挑んでいます。
「子どもたちの輝ける未来へ」デジタルスキル育成にも着手!
誰もやったことのないチャレンジに「あえて挑んだ」FCEグループ。その道のりは決して容易なものではなかった。今後、FCEグループは、子どもたちの教育分野においてどのようなことにチャレンジしていくのでしょうか。
真実さん:一人でも多くの子どもたちが輝ける未来をつくりたいと考えています。同時に、教育の質という点では、創業時からチャレンジはずっと続いています。常に課題について議論を重ねながら、「もっとライティングに力をいれるには?」「どうやってITスキルを育む?」などプログラムの改変を継続的に行っています。
またグローバル・スキルだけでなく「デジタルスキル」の育成の企ても始まったばかりなんです…!2021年5月「Wonder Code®」(ワンダーコード)という英語でプログラミングを学ぶ事業がスタート。子どもたちがロボットを使いながら、楽しく体験的な学びを通じて自然に英語運用能力を身につけるプログラムです。こちらも始まったばかりですが、子どもたちの劇的な成長を目の当たりにして驚くと同時に、さらに多くの子どもたちに体験して欲しい!と今後の展開にワクワクしています。
そういえば、東京インターナショナルスクールでは、最近、来年中学校の受験を控えた、7年間過ごした子どもたちの卒業式を開催したんです。「この子たちが社会に出た時に、このスクールでの7年の学びが何かのきっかけになるといいな…」そう思いました。彼らの未来に私たちが携われたことの幸せ・喜びは消えません。毎日が尊く、エネルギーを貰って、エネルギーを与えての、循環の日々だと感じています。
私たちインターナショナルスクールは、「子どもたちのためにより良い未来を築き、子どもたちが輝ける社会をつくり、より良いものを子どもたちの世代に受け渡す」という責任のある事業だと思い、これからもたくさんの子どもたちの輝く未来に関わって行きたいと思います!
本記事では「東京インターナショナルスクール勝どきキンダーガーテン・アフタースクール」(グローバルアカデミー事業部)の事業創造ストーリーに迫りました。
グローバルな事業も人材も土台も何もなかった創業当時、社会に必要とされるグローバル・スキルを育むために企てられたインターナショナルスクール事業。そして今や、デジタルスキルを育むために更なる企てに挑戦しています。
子どもたちの未来のために私たちができること。それは「子どもたちが輝ける社会をつくり、より良いよいものを渡すこと」と話す真実さん。子どもたちが自信を持ってグローバルな社会に飛び立つことができるように、必要不可欠なグローバル・スキルという名の翼を育む、それこそがインターナショナルスクールの意義だと感じました。
10年、20年後、スクールで学ぶ子どもたちが大人になって、社会でどのような活躍しているのか今から楽しみです…!!
今回の取材を通じて、ゼロからのインターナショナルスクール創業という大きなチャレンジに向かって、スクールの先生方やスタッフの方々全員が協力し、知恵と工夫を重ねあい、突き進んでいく…その姿は「集合天才」そのものだと感じました。
今後のFCEグループのチャレンジにも、乞うご期待ください!
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