#「企」業家TALK
立場も、常識も超えて―FCEで「企」業家として働くということ
「企」業家TALK!は、FCEグループが大事にしている考え方「企業家」=「経営力(自分の人生を自分で切り拓く力)」を高めながら、事業成長にまい進する、そんなFCEの各事業を第1線で創る側の人たちにフォーカスしたインタビューシリーズです。
今回は、FCEプロセス&テクノロジーで企画開発室の責任者を務める野々山広和さんが登場します。FCEグループの人事職を務めた後、ロボパット事業の立ち上げとともにFCEプロセス&テクノロジーに合流。IT未経験の状態から2年足らずで開発サイドにまで登りつめたDXなキャリアを、21卒内定者(執筆当時)の添田が徹底解剖します。
DX ・・・「デジタル・トランスフォーメーション」の略称。データやデジタル技術を駆使して、業務プロセスやビジネスモデルなどを変革すること。
RPA ・・・「ロボティックプロセスオートメーション」の略称。人間がコンピュータを操作して行う作業を、自動的な操作によって代替するソフトウェア。主に企業などのデスクワークにおける業務の効率化や低コスト化を進めることができる。
純国産RPAソフト「RPA Robo-Pat DX(以下ロボパット)」とは?
継続率96%のRPAソフトウェア。プログラマーやIT技術者がいない中小企業でも、現場の社員が自らの手で容易に業務ロボットを作成できる。
・初心者でも導入がかんたんだと思うRPA
・導入時のサポート満足度が高いと思うRPA
・取引先に勧めたいと思うRPA
3つの項目で1位を獲得している注目のサービス。
DXなキャリア変遷 ~顧客サポートからソフトウェア開発へ~
◯ 野々山さんは「ロボパット開発サイドの要」だと伺っております。現在の業務内容を教えて下さい
ロボパットに関連するサービス・ソフトウェアの開発と、顧客サポート、新規事業の企画など幅広く担当しています。簡単に言えば「なんでも屋」です。
開発では、専門の開発部隊がいますので、開発ロードマップの実現に向けて開発部隊の指導をしたり、ロードマップの範囲外にある機能開発を行ったりしています。顧客サポートでは、問題解決の提案を行ったり、営業に同行することもあります。
◯ 前職でソフトウェア開発の経験はあったのですか?
いいえ、ありませんでした。エクセルをたくさん使っていたくらいです。FCEプロセス&テクノロジーへの合流当初は「顧客サポート係」という役割でした。顧客の問い合わせ対応をしつつ、顧客と開発の橋渡しをしていました。
◯「 橋渡し」とは、具体的にどのようなことでしょうか?
お客様の要望や、現場で起きたトラブルについて、事実と背景を正しく認識し、開発にフィードバックしていました。正しく事実を把握するために、時にはお客様先に訪問して、コミュニケーションをとることもありました。
◯ 顧客サポートとはいえ、現場に積極的に向かわれていたのですね。
そうですね。
お客様と直接の関わりが増えていく中で、もともとはエクセルの計算式もおぼつかなかったような現場の方の成長を目の当たりにしました。サポートを通じてスキルを高めながら、自社の業務をロボパットで代行し、周囲を巻き込んでいくようになっていったのです。
こうした経験を通じて、「顧客サポートの品質が、ロボパットの展開スピードを変えていく」という、サポートの重要性を実感することができました。
そのうち、もともとの役割を超えて、営業では技術的に対応が難しいような面談に同行する機会が増えていきました。特に、情報システム部門との面談などでは、より専門的な知識が求められます。
初めのうちはわからない単語がでてくるととりあえず必死でメモしていました。面談後に自分で調べたり、開発メンバーに聞いたり、伝書鳩のようなことをしていました。でもこれは、お客様にとっても開発にとっても無駄なコミュニケーションだなと。
あるべき姿として、自分がもっと知識を身につければ顧客サポートの質が格段に向上すると思い、プログラミングを勉強し始めました。
◯ ということは、自ら進んで顧客サポートから開発へとステップアップされたということでしょうか?
そうですね。Excelのマクロもよくわからないという状態からのスタートだったので、まずはプログラミングの短期スクールに通うところからはじめました。2ヶ月位で基本は分かってきたものの、「座学」形式だと時間がかかりすぎると感じ、スクールは辞めて「片っ端からアウトプット」することにします。実際にロボパット上で動くプログラムの作製を、思いつく先から実践してきました。2年ほどたった今では、オリジナルの機能を自作できるくらいにはなっています。
知識の幅が広がるにつれ、「業務プロセスを見直すときに、考えうる選択肢」そのものが増えていったのが本当に新鮮でした。ロボパットで解決することにこだわり過ぎず、お客様にとっての最善をこれまで以上に考えられるようになったかと思います。
こうして、お客様のDXの成功に向けた活動をすればするほど、「顧客サポートの質がお客様のDXの成否に直結している」ということが実感できるようになってきました。営業も開発も顧客サポートも、「お客様のニーズにいかに応えるか」という本質は変わらないということに気づき、役割にこだわらない「なんでも屋」になっていったように思います。
継続を決めた現場の「声」
◯「お客様のDXの成否」という言葉がありました。お客様にどのような変化があったら、「DXが成功した」と言えるのでしょうか?
お客様の「価値ある時間」を創り出せたと言えることです。ロボパットはあくまでも手段であり、目的は生産性の向上です。
生産性が向上し、時間が生まれる
→時間の余裕からチャレンジが生まれる
→チャレンジの過程で人の可能性が引き出される
→一人ひとりの「価値」が変わる
これによって、組織のあり方までもが変わっていくと考えています。
◯ お客様の「価値ある時間」を創り出せたと感じるのはどのような瞬間ですか?
現場の従業員の方から、「ロボパットを継続して使いたい」との声を聞けたときです。 例えばあるお客様で、予算見直しの責任者様が「ロボパットの利用を辞められないか」と検討されていたことがあります。この方が現場のマネージャーに意向を伝え、マネージャーは迷いながらも現場にそのことを伝えました。すると、これを聞いた現場メンバーから猛反対をされたそうなのです。
「え、またあの業務を私がやらないといけないんですか!?」と口々に言われてしまったと。あとからこのマネージャーの方が、「メンバーの気持ちを代弁したら、上司も分かってくれました」と笑いながら話してくださいました(笑)。
◯ 現場からボトムアップでDXが進んでいることがよく分かります!
ロボパットで常に最優先にされていることは「現場で使える」ことです。
ロボパットでプログラムを作るということは、「自分の業務を見える化し、整理する」ということに他なりません。「この仕事とこの仕事って同じことしてるな」というような気づきがあると、現場の方に「プロセスを変えて無駄を省こう!」というような思考が生まれてパフォーマンスがあがっていきます。これが、ロボパットを継続的に利用していただける理由の一つだと思います。
「で、次はどうする?」
◯野々山さんご自身が業務の改善にチャレンジしたことはありますか?
顧客サポート担当のときにサポートサイトの立ち上げにチャレンジしました。
当初は、事業を立ち上げたばかりで、顧客からの問い合わせに対してマンパワーに頼った対応しか出来ていませんでした。
そこで、お客様が問題を自己解決できる数を1つでも増やし、顧客サポートを「仕組み」としてをもっと標準化させようと考えたのです。
始めはサイトを1から自作しようとしていたのですが、当時のスキルの低さもあって実装できるレベルにはなかなか達しませんでした。かといって、外注を頼めるほどイメージも固まっていない状態。そのような報告を上司にすると、必ず返された一言が「で、次はどうする?」でした。
PDCAを回すために失敗の原因は深堀しますが、あるチャレンジがうまくいかなかったこと自体は全く責められません。おかげで、小気味良いスピードでどんどん自分の企てにチャレンジすることが出来ました。
◯ まさに「失敗大前提」ですね!
それは本当に感じます。
頭で考えてもわかることには限界があるので、思考と行動を分け、「考えては行動し、行動しては考えて」ということを繰り返してきました。
また、チャレンジの他に、「同じ成果を誰でも再現できるように標準化する」ことが評価されてきたように感じます。 サポートサイトを介した顧客対応の標準化しかり、まずは成果を上げ、その成果を標準化して全体の成果を底上げすることの方が、ただ個人で成果を挙げることよりも良しとされるのがFCEの特徴だと思います。
DXな企て
◯ 今後はどのようなチャレンジをしていきたいですか?
個人的には、地方の中小企業をITで支援したいと考えています。
過去の人事時代、組織づくりや評価制度作りの外部支援活動をしていた経験も合わせて、 トレンドに対してDXが遅れている中小企業の革新を後押しし、地域を活性化するような仕事にチャレンジしたいと考えています。
学生時代に、ある地域で 「ヒト・モノ・カネ・情報」のどの経営資源も不足している企業様をたくさん見てきました。こうした資源の中で価値そのものを変えられ得るのが「ヒト」です。ロボパット事業を通じて、デジタルレイバーという新たな切り口も学び、様々なアプローチで働き方を変えられるということを体感してきました。
いまある仕事に新たな切り口で取り組み、自ら価値ある時間を創り出せる「ヒト」を増やしていきたいです。
チャレンジを止めない環境が、FCEにはある
野々山さん、ありがとうございました。自ら課題を見つけ、圧倒的な「当事者意識」から必要なスキルを習得して次々と解決していく。しかも個人ではなく全体の成果のために。組織の大きな「企て」の為にアップデートを繰り返すその姿勢はまさに「企業家」。
何よりも、野々山さんが、自身の可能性を引き出して自身の価値を変動させていることが伝わりました。そしてそれは、チャレンジを止めないFCEの環境があってこそだと感じました。
みなさんは野々山さんのお話を受けて、どのように自分の人生を切り拓いていきたいと感じましたか?
こちらの記事もおすすめ!