今回からFaCE!にてFCE社員をご紹介するシリーズ企画
FCEの仲間たちが語る『One Story』をお届けします!
記念すべき第1回は、FCEグループで子ども向けの教育事業を展開する
FCEエデュケーションの社長である 尾上幸裕が登場します!
【尾上さん紹介】
尾上さんは、2018年よりFCEエデュケーションの代表取締役社長に就任。35歳でITTO個別指導学院チェーン500校舎以上の経営支援や加盟開発を統括する学習塾事業部の部長に。そこで、尾上さんは営業モデルに変革を起こし、新規加盟校数を大幅増加を実現!学習塾業界が飽和状態で、他塾チェーンは校舎が減少傾向にある中の大きなイノベーションでした。
一方で、FCEグループでも常にみんなを笑いの渦に巻き込んでくれる尾上さん。(※写真は出せませんが、年間の表彰パーティーでの尾上さんの仮装はFCE名物です)<ここが変だよFCE>という社員アンケートでもなぜか「FCEの変なところ」に選ばれてしまう人です。
今日はそんな尾上さんの素顔をインタビューしたいと思います。是非ご覧ください!
こぐれ:尾上さん、まずは簡単に自己紹介をお願いします!
尾上 :え!いきなり!?皆さん、こんにちは。尾上幸裕です。FCEエデュケーションの代表取締役社長をしています。FCEエデュケーションは、スクール部門と学習塾部門、インターナショナルスクールの3つの部門があります。
こぐれ:入社から現在までの簡単な経緯を教えてください。
尾上 :大学卒業後にFCEグループの前身である、当時東証一部上場のコンサルティング会社に新卒として入社しました。新卒として1年目に牛角などの主に外食フランチャイズ開発に携わりました。
こぐれ:主に営業職として活躍されてきたわけですね。
尾上 :最初は苦労しました…何せ周りが優秀で。何度逃げ出そうかと。ただ逃げると一生後悔しそう、同期に負けたくないという一心で、最終的には約100人の同期がいましたが、営業の中ではトップになれました。3年目で教育事業部の立ち上げと同時に関西・北陸エリアでプロジェクトチームのリーダーを務め、その後、中日本エリアでエリア別全国トップの実績を残し、東日本営業開発マネージャー、営業開発部長、学習塾事業部副部長を経て、35歳の時に学習塾事業部の部長となりました。2018年より、現在のFCEエデュケーション代表取締役の役割を頂きました。
こぐれ:さすがです!学習塾事業部の部長に就任した年にも、これまでにない成果を出されていましたね。
尾上 :私一人の成果ではありません。たくさんの方々の力をお借りすることができた結果、今までの営業モデルを大きく変えることで新規開発の校舎数を大幅に増やすことができたんです。皆さんもご存知の通り学習塾業界はどこももう飽和状態で、その上、少子化という流れもあり、頑張って現状維持が業界の常識でした。事実私たちのチェーンの校舎数もほぼ横ばいだったんです。
しかし、私にはある1つの想いがありました。それはITTOチェーンを日本一にすること。なぜなら、ITTOチェーンは、学習塾でありながら、勉強だけでなく、今の子ども達に必要なアクティブラーナ―としての要素や自信、自尊心、自立を育む「7つの習慣」や「チャレンジカップ」というプログラムを提供しており、一人でも多くの子ども達に受講してほしいと思っていたからです。
そのために、現状維持という業界の常識にイノベーションを起こし、一気に校舎数を増やすことに決めました。そこで、まずは年間24校舎を増やすという目標を立てました。ちなみに前年は、校舎を増やしても撤退を余儀なくされる校舎もあるので、年間4校舎程度の増加だったのです。だからその6倍ですからね…ただやると決めたからには、あとは手法を考えるだけでした。簡単ではなかったですよ。
こぐれ:確かに、前年度の6倍という数は結構なチャレンジですよね。
尾上 :そう、数字としては24校ですが、これはITTOチェーンが飽和状態といわれるこの業界で私たちの学習塾が価値を認めてもらえるかの挑戦でもあったのです。目標は24校でしたが、その目標を決めた時、これを達成できなければ、22校でも、23校でも、私としては0と同じだったんです。その目標をなんとしてもやる!となった時に、毎日毎日、本当に脳みそに血が滲むぐらい考えました(笑)
今までのやり方の延長線上には、その数値を達成する方法はないことは明らかだったので、どうしたらいいのか。どうやったらこの数値を達成できるのか。その部分にとにかく拘ってやりましたが、全く結果が出ず…。期末まで残り4カ月というところにきても成果としては、目も当てられない状況でしたね…
もう生きている心地がしませんでした(笑)
こぐれ:ピンチですね...
尾上 :もうピンチなんて言葉じゃ言い表せないですよ。その時に大きなパラダイムシフトを与えてくれたのが「起業家」というサイバーエージェントの藤田さんの書籍です。その書籍に、アメーバの奇跡の件が書いてありました。株主総会すら出ずに「目標から売上を外し、とにかくPV数1本に絞る」「良いサービスを作って流行れば、アクセス数が増えて、売上は後から自ずとついてくる」という価値観の大きな変化が記してありました。
(「起業家」 藤田晋著 幻冬舎)
「そうすれば必ず世界は変わるはずだ!」と。根拠があるわけではなかった。周りから何と言われようがPV数という、その1点に絞ったマネジメントをしたということでした。
「これだ!」と。
本を読んで、すぐに石川さん(FCEグループ代表)に相談に行きました。「このやり方をすると大きなイノベーションを起こせるかもしれない。しかし、もし失敗すると0件ということもありえる。でもこの方法にかけてみたい」そう伝えました。なにかと言うと、それまではオーナー様に対して、エリアを販売して、そのエリアの中で優先出店権利を与える、という営業モデルでした。でもエリアが欲しいのか?エリアって手段だよな。「オーナーの目的は収益であり、収益を上げ続けることで会社の成長、社員の幸せを実現したい」という想いが前提にあるはず。だったらエリアは少し違っても集客力に確信ある物件を紹介した方がオーナー様は喜ぶのではないか。ということでした。
こぐれ:それまでとは全く違ったアプローチだったんですね。なぜそういった新しい営業モデルを思いついたんですか?
尾上 :強烈な課題意識をもって、その課題を解決しようとしていると、全てのインプットはそれと紐づくんですよ。だから藤田さんの書籍を読んだ時も何かヒントはないかという視点で読んでいたから、ピンと来たんです。藤田さんの言っていたPV数は、私にとっては物件数にしようと。根拠は乏しかったが、とにかくいける!と思う物件を3か月で100件あげようと。100件あればなんか世界が変わるかなと(笑)本当にそんな感じです。ただそれをやるには人手も時間もいるので、その間営業が止まるわけです。
こぐれ:簡単にできることではないですよね。営業モデルを変えるのに増加数0になってしまうという可能性もあったとのことですが、相当なプレッシャーもあったのではないでしょうか?なぜそこまで信じて決断できたんですか?
尾上 :ここは懸けないとダメだと思ったんです。今までやったことのない目標、イノベーションを起こそうと思ったら、過去と比較しても意味がないんですよ。過去と比較すると出来ない自分が絶対に勝ちますから。今までやったことがないということは、今までやっていた一番自信のあることをやらないということです。そうすると一旦全部捨てて、壊さなくてはいけない。その壊すという選択をする勇気、覚悟。それこそがとても大事だと思っています。
ただ、結果的にそのチャレンジはうまくいきました。でも、そのプロセスにはメンバーの奮闘はもちろんですが、本部の様々なサポートがあったからこそ実現できたものです。サポートなくして絶対成しえなかったものなので、感謝しかありません。
こぐれ:尾上さんにとっては大きな学びの機会にもなったのではないでしょうか?
尾上 :そうですね。ここで学べたことは、大きく2つあります。
一つは、常に周囲に助けられている事。自分の力で何かを成し遂げているわけではないということ。特にグループのFCE Valueでも「多くの人たちと共に成功を勝ち得る」というものがありますが、一人で成果を上げるよりも多くの人を巻き込んで、より大きな成果を得るために行動するという指針があります。この価値観が自分に本当の意味で根付いたのがこの瞬間でした。
そしてこの気づきはもう一つの気づきにも影響するのですが、壊す楽しさを学べたことにつながります。自分が生み出したものに拘るのではなく、変えられるものは変えていく。悪いと思うものは無くす。止めて良いものは止める。結果で変化がないものに関しては全て壊す対象です。それまでは営業のトップとしてやってきた自分のやり方に自負があったので、自分のやり方で成果が出ないのであれば、誰にもできないから仕方ない、という考え方が強かったですね。でもそれは単に一営業マンとしてのプライド、というだけでした。しかし、その経験をしてからは良い意味で、一営業マンとしてのプライドが0になりました。変化することに躊躇がなくなりましたね。
こぐれ:ちなみに、そんな強い尾上さんでも、挫折はありましたか?
尾上 :もちろんありましたよ。
こぐれ:鋼の心の持ち主かと思っていました(笑)
尾上 :どちらかというと実はガラスのハートの持ち主なんですよ(笑)最初の挫折は、新卒研修の時でした。この研修は販促物をつくるプリント事業のチェーンがあって、そのチェーンの業績改善のために、ノウハウづくりも含めて飲食店などに1件1件飛び込んで販促物を提案するという営業研修でした。
こぐれ:なんともアナログな方法ですね!
尾上 :もう17年以上前ですからねぇ。初日に1件受注を取れたのは良かったんですが、そこから全然取れなくなっちゃって…どんどん他の同期と差がついて、自分自身もさぼるようになっちゃったんですねぇ。正直もう会社を辞めようとも考えていました。それまでは学生時代など常にコミュニティの中心で、目立つような存在だったので、そこで、自分の自信は完全に打ち砕かれましたね。
こぐれ:そうだったんですね…。ショックが大きかったのではないですか?
尾上 :もう辞めようかと散々考えたのですが、でもそれって「逃げる」ってことだよなと。実は、私は、中学の部活動でついていけず、逃げて辞めてしまったという経験があって、ずっと後悔として心に残っていたので「逃げる」という選択はもうしたくないと思いました。
こぐれ:そこからどう変わったのですか?
尾上 :逃げたくない、でも今の実績も受け入れられない。どうやったら同期に追いつけるのか...真剣に考えましたよ。それまで1件しか取れない状態だったのですが、最終日で1位なることが出来たんです。
こぐれ:すごい大逆転ですね!どうやって1位を獲得したんですか?
尾上 :個店に1件1件飛び込んでいって、個店で開発していくというのが通常のやり方でした。同じことをやっていても同期に勝てないなと思いました。1回で巻き返す方法はないのかなと考えていて、町を歩いていたら、クリーニング店がたくさん目に飛び込んできて「クリーニング店って町にこんなにたくさん同じ店舗があるんだ」「本社はどこにあるのかな?」と気になり、そのクリーニング店の本社へ向かいました。アポなしで飛び込み、社長にお会いして「明日までに提案を持ってきます」という話をして、その日中に全店を回りました。全店の改善の提案書を作って、提案して、それで受注につながりました。
こぐれ:おお!!それまでとは違ったアイディアですね。
尾上 :私自身、あまり才能はないほうだなと思っているんです。適性検査の点数も低いし…どちらかというと努力と気持ちで乗り越えてきた。だから、誰にでも可能性はあるはずだ、と思っているんです。
こぐれ:それは尾上さんの普段のメンバーへの接し方を見ていても感じます。
尾上 :それは嬉しいね。メンバーに対しては、常に可能性を引き出すということを考えています。可能性は人それぞれ無限だというのが、大前提で、結果を出すためには、行動を変えなければいけません。そして、前に進むためには決めた行動をやらなければいけないんです。メンバー自身も自分の可能性を信じることが、前に進んでいくためには絶対に必要なことです。だから可能性があるのに、やらないということに関しては叱ります。叱るのはなぜかと言ったら、私自身がメンバーの可能性を信じて、開花させるということにコミットしているからです。そういった話は採用の時点でメンバーにも伝えています。
こぐれ:部下の方から尾上さんのお話しを伺いましたが、みんな共通して仰っていたのが、厳しい言葉をもらうことも多いが、自分のことを信じてくれて、言っていることにブレがない、ということでした。仕事において、尾上さんが教訓やモットーとしていることは他に何かありますか?
尾上 :「決める」→「決めたらやりきるまで行動し続ける」→「そこで自信を得たら機会を奪いに行く」ということですね。例えば、3年前には石川さんが行っていたセミナーを私が代わりにやることになったんです。そのセミナーを石川さんに見てもらった結果、ボコボコに言われてしまいました(笑)もう正直悔しくて仕方なかったですね。大阪でのセミナーだったのですが、帰りの新幹線は一言も口を利かないぐらい悔しくて。そこから何が何でもやってやると心に決め、忙しい石川さんに時間をとって、何度もセミナーを見てもらい3日間徹底的に寝る間も惜しんでロープレをして、なんとか次のセミナーでは合格点をもらうことができました。それがきっかけで当時、石川さんが担ってくれていた顧客へ一年の方針を伝えるオーナー説明会なども託してもらうことができました。
こぐれ:自らの業務領域を広げることでそれが結果として全体最適に繋がる。
尾上 :そうです。そうすれば、組織全体としてさらに新しいことにチャレンジできます。
こぐれ:最後の質問です。これからFCEをどういった組織にしていきたいと考えていますか?
尾上 :FCEエデュケーションの社員が、他のグループ会社からも引く手数多のような人材ばかりにしたいですね。何よりもFCEグループに入社して、本当に良かったと思ってもらえるようにしたいです。そして、その人が成長実感もしっかりとある状態を目指したいですね。みんな楽しく仕事をしている方がいいでしょ?今よりももっとたくさんの笑顔であふれる組織にしていきます。
こぐれ:尾上さん、ありがとうございます。社内のアンケートでも<ここが変だよFCE>になぜか「尾上さん」という回答が上がっていたのですが、謎が解けたような気がします。自分で自分を追い込み、自分を大きく変えていく尾上さんは、確かに良い意味で、変人かもしれないですね!そんなところが見えたインタビューでした。
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