#企業家のクワダテ
FCEは“企”業家集団。
企業家とは、業を“起”こすのではなく、業を “企て”ること。
FCEが定義する“企て”は、事業を立ち上げたり新商品を開発したりといった大規模なものだけを指すのではなく、
身近な業務を改善したり、従来の考え方を変えてみて生まれる小さなイノベーションだったり。
「今よりもっと、次をよいものにしていくための取り組み」を“企て”としています。
そこに社歴、年齢、所属は関係ありません。
本企画は、FCEの企業家たちをご紹介します!
今回お話を伺うのは、先日の年間功労者表彰式(※功労者表彰式とは?)で全社のセースルパーソンの中で最も業績に貢献した人に贈られる「ザ・セールス・パーソン・オブ・ザ・イヤー」で金賞、そして、公言した高い目標を達成した人に贈られる「有言実行賞」でも金賞を受賞した大﨑さんにお話を伺いました!
大﨑さん
国立大学在学時キャリア支援事業の学生団体の立ち上げに参画。
2021年株式会社FCEへ新卒入社しトレーニング・カンパニー事業本部へ配属。
配属後、社員教育プラットフォームSmart Boardingのセールスに従事し、
2022年10月からOEM事業を兼任し、チームリーダーへ。
現在はプレイングマネージャーとしてチームを持ち、営業や顧客支援に従事。
社員教育プラットフォーム「Smart Boarding」の新規事業として開始したOEM事業。
大﨑さんが合流した2022年当時、上司の豊川さんと大﨑さんの二人がメインメンバーとして事業を運営していましたが、
パートナー企業様の開拓やその先の伴走について課題を抱えていました。
二人で日夜会議を重ねていく中で大崎さんがたどり着いた境地とは……?
目次
1.OEM事業が1年で200%以上成長できた話
2.お客様からの指摘──考え方・行動を大きく変える転換点に。
3.「お客様のためになることはまずやってみる。それだけはブレない。」企業家精神
4.未来のクワダテ
OEM事業が1年で200%以上成長できた話
──先日は功労者表彰式でセールスパーソン・オブ・ザ・イヤー金賞、有言実行賞金賞の受賞、おめでとうございます!!
大﨑:ありがとうございます!
写真:功労者表彰式にて受賞された古野さん(左)、大﨑さん(真ん中)、大野さん(右)
──早速ですが、Smart Boardingってどういったサービスなのですか?
大﨑:社員教育すべてを一元化できるプラットフォームで、e-ラーニングも、OJTも座学研修も社員教育がこの1つで出来るサービスです。見放題の動画やスライドでインプットしたあと、ライブ型オンライントレーニングでアウトプットすることで成果を出すことにこだわった設計となっています。
──すごい!今年10月には「 BOXIL SaaS AWARD Autumn 2024」 eラーニング(システム)部門で9期連続「Good Service」を受賞していましたよね。勢いがすさまじいですね…。今回お話しいただくSmart BoardingのOEM事業って、具体的にどういったビジネスなのですか?
大﨑:簡単に説明すると、FCEが提供しているSmart Boardingのコンテンツ・機能はそのままで、パートナー企業のブランドに変え、パートナー様の強みを乗せて自社商材として販売できる制度です。
例えば、竹中さんが竹中商店を経営していて多くのお客様を抱えていたとします。
お客様に単にSmart Boardingを提供するのではなく、「タケナカボーディング」といった名称に変え自社の商材にします。元々Smart Boardingが提供しているコンテンツやオンライン研修、機能が使えるのはもちろん、に加えて竹中商店のオリジナルコンテンツを実装して付加価値をプラスして提供することで、よりエンドユーザーにマッチしたものを提供出来たり、本業とのシナジーを生み出したりできるという訳です。
パートナー企業様には新規事業としてSmart BoardingのOEMパートナー契約していただくことで、0からシステムを構築することなく自社ブランドとして販売いただくことが可能となります。特に、ストック型のビジネスで収益をあげたいお客様がいらした場合に、新規事業立ち上げの機会としてご活用いただいています。
──0から事業を立ち上げるよりも低いハードルで新規事業を興せるということですね。
大﨑:はい、Smart Boarding導入から、エンドユーザーの獲得まで一気通貫でサポートを行っています。
──ご説明ありがとうございます。そして、今回大崎さんが2つの「金賞」を受賞された理由でもあるのですが、Smart BoardingのOEM事業がたった1年で200%もの成長を遂げたとか!すごすぎます!そもそもこれって何が成功要因だったのでしょうか?
大﨑:一言で言うと、事業を推進するうえで営業スタンスを変え、OEM事業部としてのあり方を変えたことが大きな成功要因と考えています。
──営業スタンスを変えたこと?
大﨑:そうです。正直なところ、「お客様に導入してもらうこと」がゴールになってしまっていました。だから、導入した後のお客様に対して深く考えられていなかった。
でも、改めてOEM事業の成功を考えたときに何が重要なのかと改めて考え直したときに、お客さまにSmart BoardingのOEMを導入してもらうことではなく、「Smart Boarding OEMを通じて、クライアントの事業成長に貢献すること」だと気づいたんです。
そこから営業スタンスが変わり、ゴールを持ち直したことで、提案する内容やスタンスが180度変わり、結果として1年で200%の成長を生み出すことができました。
──なるほど、それは何がきっかけだったのですか?
大﨑:はい、実は良くしてくださっているパートナー企業様から自分宛に苦言をいただいてしまったことがあったのです。
お客様からの指摘──考え方・行動を大きく変える転換点に。
──苦言?それはどんな内容だったのですか?
大﨑:「大﨑さんのサポートは、私たちの視点に立っていない」というストレートなご指摘でした。
──おお…それを聞いてどう思いましたか?
大﨑:めちゃくちゃショックでした。自分としてはベストを尽くしているつもりだったので…。
定例のミーティングでも、パートナー企業様の為に準備して提案できている自覚はあったし、自分が一番パートナー企業様との関わりがあるから自分が一番パートナー企業様のことを理解できているはず!という自負がありました。お客様のために伴走している「つもり」になってたんです。
でも、この一件があってから、自分がしていることはあくまで「自分が役に立つだろう」と思っていることの押しつけでしかなかったことに気が付きました。
FCEのValue(FCEが持つ価値観を文章化した本)でもある「理解してから、理解される」が実践できておらず、まず理解されようと思っていたんです。今のやり方を続けていたらダメだとはっとしました。そこから上司である豊川さんに毎日レビュー(目標達成のために上司からフィードバックをもらうこと)をもらうようになりました。
──それはどうしてですか?
大﨑:お客様の豊川さんに対する信頼が半端ないんです。お客様のことを本当によく理解している。僕がお客様についての報告を上げると、いつも「お客様がそう言っている本当の理由ってなんだろうね?」って必ず聞かれるんですよ。それだけ豊川さんは目的や背景まで深く理解しようされるんです。
私の面談に同席してもらって、自分なりにしっかり聞けてたなという時でも、豊川さんが深堀りすると目的だと思っていたものが目的じゃない、みたいな場面がめちゃくちゃあって。
だから、豊川さんのやり方、豊川さんの思考プロセスを盗むために、豊川さんとの時間を積極的に取るようになりました。毎日レビューをいただく時間をもらったり、実際に豊川さんの面談に同席させてもらったり…。
──徹底的ですね。そこから何か変わりましたか?
大﨑:そうですね。そこから面談も変わりました。「豊川さんだったら、このお客様にどういう視点で聞くんだろう?」と考えながら商談に臨み、いつの間にか「このお客様の本当の目的はどこなんだろう?何を目指して、何が達成できたらいいんだろう?」と考えることができるようになりました。
──頭の中にリトル豊川を置いたわけですね。
大﨑:はい、そうですね(笑)。そこからはOEMのパートナー企業様がどこで悩むのか、何に価値を感じてくださっているのか、パートナー企業様のお客様であるエンドユーザーが何を求めているのかなどを考え抜けるようになってきて、お客様が本当に求めているものを理解できるようになってきました。
──そういう顧客理解があったからこそ、お客様に対する向き合い方・スタンスも変わってきたんですね。
大﨑:はい。そうです。ゴールが変われば行動が変わるもので、資料の作り方からお客様への関わり方、カスタマーサクセスの支援の仕方、お客様との会議への臨み方など本当にすべてが変わりました。それが成果につながったと思います。
おかげでOEM事業が大きく飛躍したので、今期チームも拡充するんです!
僕もリーダーとしてチームをマネジメントする立場になりました。
「お客様のためになることはまずやってみる。それだけはブレない。」企業家精神
──FCEの企業家のひとりとして、心掛けていることはありますか?
大﨑:まずは上司からレビューをもらったら自分の意見をはさまずに、まずやってみることですね。
──というと?
大﨑 :レビューをもらって次のアクションが確定しても、達成できるイメージが湧かなかったり別の心理的ハードルがあったとしても、実際はやってみないとわからない。その行動でお客様にどんなインパクトを残せて、どんな良い変化をもたらせるのかだけが大事で、自分の心理的なハードルは二の次だなと割り切れるようになりました。
──「割り切れるようになる」って、簡単なようでいて実は経験を積めば積むほど難しいのではないかと思うのですが、そのあたりはどうですか?
大﨑:結局行動しなかった結果、一番困るのは自分のお客様だなって気づかされたんですよね。
お客様の成功を第一に置こうと考えたときに、自分のしょうもないプライドのせいでやらなかったらお客様が困るし、信頼している上司や先輩たちにも報いたい。お客様が失敗する状態にするのだけが僕にとってはめちゃくちゃ嫌なことです。
だからそれ以外のプライドは捨ててもいいか、という判断に至りましたね。お客様のためになることはやってみる、そこだけはブレないようにしています。
未来のクワダテ
──大﨑さんの“クワダテ”を教えてください!
大﨑:まずは、今担当しているOEM事業の仕組みから、FCE全体の営業の仕組みを作ってきたいなと思っています。パートナー企業様になってからエンドユーザーを受注できる仕組みを、FCEの中にも置換できたら相乗効果が生まれるなと想像しています。
今もないわけではないですが、もっと良くなると思っているので。ある程度ノウハウが体系化されていて、理解できて、「営業はしんどいもの」じゃなくて「営業は楽しいもの」と思ってくれる人が増えるような仕組みを作れたら面白いなと思っています。
──お客様の成功がFCEの成功にも繋がるのは本当に素敵ですよね!
新卒4年目の大﨑さん。お客様の成功を一番に考え、その目的を達成するために周囲を巻き込んでクワダテを興し、行動する。言葉通り実行できることの難しさは言わずもがなですが、その結果事業に、そして何よりお客様に大きな貢献を果たすことができました。その姿勢、大変学びになりました!
大﨑さん、貴重なお話をありがとうございました!
取材・執筆:竹中